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すぐに効果が出るDX基盤 Power Platform-問い合わせシナリオ

最終更新: 4月1日

こちらの記事では企業や自治体などでよくある問合せ対応業務のシナリオを例としてPower Platformの活用方法を説明していきます。


自治体の例がわかりやすいと思いますが、自治体では税務、福祉、就学、ゴミなどなどたくさんの管轄業務がそんざいし、問い合わせ窓口を多数存在します。私は東京都のある区に住んでいるのですが本当にたくさんの問い合わせチャネルがあり、またコミュニケーションの方法もフォーム、メール、電話と多岐にわたっています。試しにいくつかのチャネル経由で問い合わせをしてみたのですがコールセンターでの問合せ対応をしている様に思える業務もありました。イメージとしてはこんな感じでしょうか?

比較的シンプルかつ問合せボリュームが多いのもは左上の様にアウトソースしているケースが多いと思われます。また対応追跡などはコールセンターのCRMから報告書提出のような形でしょうか。当然エスカレーションが必要な場合も多いのでコールセンター側から役所の担当者宛にメールなどでエスカレーションする事もあります。

それ以外ではWebから問い合わせを入力して後にメールもしくは電話で回答するもの。実際にはメールで担当グループへ配信される形のようです。

質問カテゴリ毎に担当者グループに送られ、担当者の回答作成からメールでの回答もあれば、担当者からの直接電話経由での回答、もしくは回答窓口に回答が送付され電話回答と様々な経路での問合せ対応を行っています。

最近はAIボットでのチャット回答も出てきました。

ここで見えてきた事は業務ドメインで個別に運営されるコミュニケーションプロセスと電子メールベースのコミュニケーション及びトラッキングです。

複数担当者での転送、質問が繋がるようなコミュニケーションでのメール活用はトラッキングが非常に困難です。私もいくつか問い合わせを行いましたがトラッキング番号を管理しているものを見たことが無かったですし、関連した質問などは全く別のものとして扱われていました。

このような仕組みの中では住民と自治体間での一貫したコミュニケーションが難しく、かつ対応作業のオーバーヘッドが大きいことから問い合わせ対応へ割く人的リソースが大きいことは容易に予想されます。

また、あとで触れますが問合せ対応やWebを通した情報提供という業務自体の改善もうまく出来ていないことが予想されます。


Power Platformを活用した問合せ対応業務

先の業務についてあまりプロセスや作業をいじらずデジタル化・自動化そしてDXをしてみましょう。

問合せチャンネルは外見上変わりません。とりあえずコールセンターは飛ばしてメールとフォームから。受信したメール及びフォームから入力された情報は問合せ業務用データベースへ登録されます。ここではPowerApps、Automateが活躍します。

PowerApps開発環境でポータルアプリを作成する事でフォーム入力画面と問合せデータベースへの登録をコードを書かず開発できます。メールもメール受信をトリガとしてメール情報取得とデータベースへの情報登録をします。

ここから重要な構成要素となってくるのがteamsです。問合せデータ追加をトリガとしてteams経由で担当チームへ向けた通知を流します。

ここで回答プロセスに移りますが、問合せ参照及び回答作成には例えばPowerAppsのキャンバスアプリケーションをノンコーディングで開発します。ここで特筆すべきはteamsに割りてられた税務、福祉などのチーム情報をPowerAppsアプリで引き継げること。例えば税務チームに通知が入り、アプリを起動すると税務チーム向けの問い合わせというコンテキストを認知して税務問い合わせのみ表示する。そんな事ができるわけです。またteamsの画面から問合せ対応アプリの起動もできます。

特定の人に回答を促したい場合にはteamsから直接メッセージを飛ばす形になるでしょう。これはスレッドで簡単に追跡可能です。PowerAppsのアプリで回答を作成後、データベースの更新、メール回答の場合にはチーム内でのステータス共有通知をteams配信、メールの自動生成と送信を行います。電話回答者が別の場合には担当チーム向けにteamsのメッセージを配信。これはデータが更新されたイベントをトリガとしたフローをautomateで作成することで実現します。

コールセンターとの連携はCRMアプリとteamsを繋ぐ、もしくはCRMアプリのイベントと自情報を起点にautomateでのフローを作るなどの方法があります。WebAPIを利用するケースもありますがアプリによってはコネクタが提供されていることもあります。

また質問継続や状況確認などは質問番号を管理することで状況確認フォーム、組織内での追跡アプリなど同様にPowerAppsで開発できます。


DX化を通した業務改善

問合せはデータベースで管理する形になりました。この情報は自治体ー住民コミュニケーションにおける重要なデータです。

ざっと解説すると蓄積したデータを機械学習等を活用してドメイン・季節・地域性におけるコミュニケーションパターンを見つけ出しWebサイトの構成見直し、QA情報の自動更新、チャットボット対応精度のさらなる向上といった自治体全体のコミュニケーション改善サイクルを構築でき、より良いメッセージング、それによる業務の効率化など目の前の効率化でなく全体を通したコミュニケーション体験向上と業務効率化に繋ぐことでできるのです。

これがまさにDX化の意義でありそのような仕組みをPower Platformとteamsの組み合わせで容易に実現できること。

これは注目に値するのではないでしょうか?


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